
『ブラス:ランカシャー』は、産業革命期のイングランドを舞台に、運河・鉄道と産業施設を広げながら勝利点を競う重量級の経済戦略ゲームです。
プレイヤーはランカシャー地方の事業家となり、木綿、石炭、鉄、港、造船などを活用しながら、自分の産業網を広げていきます。
2007年の『Brass』をもとにしたリメイク作品で、『ブラス:バーミンガム』にあるビールや醸造所、製造所、窯元などの要素は登場しません。木綿工場・港・造船所を中心にした構成のため、盤面や資源の取り合いがよりシビアになりやすい点が特徴です。
この記事では、『ブラス:ランカシャー』のルール概要や特徴、基本情報、プレイヤーの感想、BGGにおける評価、スリーブ情報などを整理して紹介します。
ブラス:ランカシャーの基本情報
『ブラス:ランカシャー』の基本情報は以下のとおりです。
| タイトル | ブラス:ランカシャー |
| メーカー | アークライト |
| プレイ人数 | 2~4人 |
| プレイ時間 | 60~120分 |
| 対象年齢 | 14歳以上 |
| 発売日 | 2019年11月28日 |
| 定価 | 9,020円(消費税10%込) |
コンポーネント
『ブラス:ランカシャー』のコンポーネント/内容物は次の通りです。

内容物の一覧をみる
・ゲーム盤:1枚
・個人ボード:4枚
・人物タイル:4枚
・収入マーカー:4個
・勝利点マーカー:4個
・運輸タイル:56枚(各色14枚)
・産業タイル:148枚(各色37枚)
・カード:66枚
・早見表:4枚
・硬貨:77枚
・石炭トークン:24個
・鉄トークン:16個
・仕切りタイル:1枚
・ルール説明書:1冊
・遠方市場マーカー:1個
・遠方市場タイル:12枚
ブラス:ランカシャーのルール概要と特徴
『ブラス:ランカシャー』では、プレイヤーが産業革命期の事業家となり、運河時代と鉄道時代の2つの時代を通じて産業網を広げます。木綿工場、港、造船所、製鉄所、炭鉱などを建設し、産業タイルを裏返して収入と勝利点につなげていく戦略ゲームです。
各手番では、運河時代の最初のラウンドを除き2アクションを行います。主な行動は、産業タイルを置く「建設」、運河や鉄道を伸ばす「敷設」、自分のボードから産業タイルを取り除く「開発」、木綿を売る「売却」、資金を得る「借金」、何もせずカードを捨てる「パス」です。
建設にはカードの使い方が関わります。都市カードならその都市に、産業カードなら自分のネットワーク内に対応する産業を建てられます。また、2アクションとカード2枚を使って任意の都市カードとして扱う方法もあるため、手札と盤面のつながりを見ながら計画を組み立てる必要があります。

本作の軸になるのは、木綿工場と港、遠方市場をめぐるやり取りです。木綿を売るには港や遠方市場が必要で、他プレイヤーの港を使えば自分の木綿工場を裏返せる一方、その港の持ち主の収入や勝利点にもつながります。
遠方市場に売る場合は、タイルをめくって市場の状況が変わります。安全に港を使うか、遠方市場に売るかによって、木綿を売るタイミングと売却先の選び方が重要になります。
石炭や鉄も、相手のものを使えることがあります。石炭は運河や鉄道で供給元とつながっている必要があり、鉄は距離を問わず使えます。資源を使い切られた産業タイルは裏返り、持ち主の収入や勝利点につながるため、相手の資源を使うことが単純な得だけとは限りません。
『ブラス:バーミンガム』にあるビールや醸造所、製造所、窯元などは登場しないため、産業や資源の選択肢はやや絞られています。その分、港や木綿、資源の取り合いが濃くなり、限られた手札と盤面の中で効率よく動く必要があります。
また、支払った金額が次ラウンドの手番順に影響するため、お金を多く使えばよいとは限りません。大きく投資して先に盤面を押さえるか、支出を抑えて次の手番を早めるかの判断も重要です。
運河時代が終わると得点計算を行い、盤面上のレベル1産業タイルは取り除かれます。一方で、レベル2以上の産業タイルは鉄道時代にも残るため、どの時代を見据えて建設するかも考える必要があります。
鉄道時代の終了後、勝利点が最も高いプレイヤーが勝利します。最後には残金10ポンドごとに1点を加え、同点の場合は収入、さらに同じ場合は所持金で判定します。
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プレイヤーの感想・評価まとめ
BGGコメントでは、木綿工場、港、炭鉱、製鉄所、運河・鉄道がつながり合う経済システムが高く評価されています。相手の資源や港を使うことで自分と相手の利益が同時に動くため、この相互作用が面白いという声が多く見られます。
一方で、石炭と鉄の使い方、ネットワークと接続、木綿の売却、遠方市場などで処理が異なるため、初回は何を優先すべきか分かりにくいという指摘があります。手札や盤面に縛られる感覚を「緊張感がある」と好む人がいる一方で、窮屈に感じる人もいるようです。
『ブラス:バーミンガム』と比べると、要素が絞られている分、盤面や資源の取り合いがよりシビアに感じられるという声があります。ビールや追加産業による自由度を好む人は『バーミンガム』を、港や木綿をめぐる濃い駆け引きを好む人は『ランカシャー』を評価する傾向があります。
✅ 肯定的な評価
| 産業と資源の連動 | 木綿工場、港、炭鉱、製鉄所、運河・鉄道がつながり合う経済ゲームとして高く評価されています。自分の産業だけで完結せず、他プレイヤーの資源や港も絡むため、毎手番の判断が重いという声があります。 |
| 相互作用の強さ | 他プレイヤーの資源や港、ネットワークを使うことで、自分と相手の得点が同時に動く点が面白いという声があります。競争と協力が混ざる独特の相互作用が好評です。 |
| 盤面と資源の取り合い | 『ブラス:バーミンガム』より要素が絞られている分、盤面や資源の競争がシビアになりやすい点が評価されています。限られた選択肢の中で効率よく広げる緊張感が好きという声があります。 |
| 手番順と資金管理 | 支出が少ないプレイヤーほど次ラウンドで先に動ける仕組みが好評です。資金を使って進めるか、次の手番順を意識して抑えるかが重要になります。 |
| 遊ぶほど理解が深まる | 初回は難しく感じても、数回遊ぶとルールや戦略がつながって見えてくるという声があります。最初は戸惑っても、後から評価が上がったというコメントも見られます。 |
❌ 注意点・好みが分かれる点
| ルールの細かさ | 石炭と鉄の使い方、ネットワークと接続、木綿の売却、遠方市場などで処理が異なります。何度か遊ぶまでは確認が必要という指摘があります。 |
| 制約の強さ | 手札や盤面の状況によって、やりたい行動が取りにくいことがあります。この制約を緊張感として楽しむ人がいる一方で、窮屈さや厳しさを感じる人もいます。 |
| 遠方市場の不確実性 | 木綿を遠方市場に売る処理にはタイルめくりがあり、結果が読みにくいことがあります。この不確実性は好みが分かれるようです。 |
| 長時間化 | 重量級ゲームらしく考えることが多く、初回や4人プレイでは待ち時間やプレイ時間が長くなりやすいという指摘があります。 |
| 盤面の暗さ・視認性 | アートや雰囲気は評価される一方、ボードが暗く見づらいという声もあります。明るい場所で遊ぶなどの工夫があるとよさそうです。 |
BGGにおける評価
世界中のボードゲーム愛好者が集うBGG(BoardGameGeek)におけるランキング・評価などは次の通りです。
| タイトル | Brass: Lancashire |
| タイプ | |
| カテゴリ | |
| メカニズム | |
| 原作販売年 | 2007年 |
BGGのプレイ人数投票では、2~4人でのプレイが推奨されています。なかでも4人が「最適」とされ、3人も遊びやすい人数として評価されています。2人も推奨範囲ですが、4人に比べると好みが分かれやすいようです。
| 人数 | 最適 | 推奨 | 非推奨 |
| 1人 | 0.0% | 3.6% | 96.4% |
| 2人 | 14.1% | 55.6% | 30.3% |
| 3人 | 41.8% | 54.1% | 4.2% |
| 4人 | 77.2% | 21.3% | 1.5% |
| 4人超 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
カードに合うスリーブ
『ブラス:ランカシャー』のカードサイズと枚数は次のとおりです。
| カードサイズ | 63.5×89mm |
| カードの枚数 | 70枚 |
| スリーブサイズ | ポーカーサイズ |
ポーカーサイズ用のスリーブをみる
ポーカーサイズ用のスリーブを5種類紹介します。
①ホビーベース T.C.G. ハード
| タイプ | サイズ/厚み | 入数 |
|---|---|---|
| ハード | 66×91.5mm/0.1mm | 50枚 |
②エポック レギュラーサイズ・ハード
| タイプ | サイズ/厚み | 入数 |
|---|---|---|
| ハード | 66×92mm/0.1mm | 80枚 |
③エポック レギュラーサイズ・ソフト
| タイプ | サイズ/厚み | 入数 |
|---|---|---|
| ソフト | 66×92mm/0.05mm | 110枚 |
④Engames スタンダードサイズ・ハード
| タイプ | サイズ/厚み | 入数 |
|---|---|---|
| ハード | 65×90mm/0.1mm | 100枚 |
⑤Engames スタンダードサイズ・ソフト
| タイプ | サイズ/厚み | 入数 |
|---|---|---|
| ソフト | 65×90mm/0.05mm | 100枚 |
関連作品・シリーズ
『ブラス:ランカシャー』の関連作品として、『ブラス:バーミンガム』があります。どちらもブラス系統の作品ですが、拡張ではなく単体で遊べる別作品です。
『ブラス:バーミンガム』は、ビールや追加産業などが加わり、より幅広い選択肢を取りやすい作品です。一方で、『ブラス:ランカシャー』は要素が絞られており、盤面や資源の取り合いがシビアになりやすい点が特徴です。
『ブラス:バーミンガム』の詳細は、ブラス:バーミンガムの記事をご覧ください。

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