『ティーフェンタールの酒場(The Taverns of Tiefenthal)』は、デッキ構築とダイスロールを組み合わせた酒場経営ゲームです。
「クアックサルバー」でドイツ年間ゲーム大賞2018エキスパート部門大賞を受賞した”Wolfgang Warsch”が2019年に発表した作品になります。
2020年にアークライトより日本語版が発売されてから長らく品切れが続いておりましたが、2023年6月上旬の再販が決定しました。
この記事では本作の概要や、国内外での評判などについてまとめています。
ティーフェンタールの酒場とは?
『ティーフェンタールの酒場』は、プレイヤーが酒場の主人となり、うまく切り盛りしてお金持ちの常連客を増やすことを目指す酒場経営ゲームです。
各ラウンドで実行できるアクションはダイスの出目により異なり、プレイヤー同士のダイスドラフトで決定します。
酒場に来たお客にサービスを提供したり、ビール納入業者を呼ぶなどのアクションを実行することで、お金やビールといった資源を獲得できます。
獲得したお金やビールを使って、酒場の設備を増やす「酒場カード」や、よりお金持ちの常連客や貴族が呼べる「お客カード」を獲得して、自分のデッキを強化していきます。
デッキを強化することで、ダイスを増やしたり出目を操作することも可能になり、ラウンド毎に獲得できるお金や資源も増えるため、さらに強力なカードが獲得できるようになっていきます。
また、酒場の設備をアップグレードすることで、アクション自体の効果を強化することもできます。
8ラウンドが終了した時点でゲームが終了し、カードの勝利点の合計が最も多いプレイヤーの勝利となります。
ほとんどのアクションは全てのプレイヤーが同時に処理するため、ダウンタイムが短いのも特徴です。
さらに、本作には4種類のモジュールが同梱されており、モジュールを追加していくことで新たなアクションや要素を追加して遊ぶことができます。
ルールと遊び方
手番の流れ
ゲームは8ラウンドに渡って行われて、各ラウンドでは次の処理を順番に実行します。
- ラウンドボーナスの獲得
- 酒場ボードへのカードの配置
- ダイスロール&ドラフト
- アクションの実行
- カードを捨て札置き場に移動
1. ラウンドボーナスの獲得
全てのプレイヤーは、1度だけ実行できる追加アクションやカードなど、ラウンド毎に様々なボーナスを獲得します。
2. 酒場ボードへのカードの配置
酒場ボード(個人ボード)の全てのテーブルが埋まるまで、山札からカードを1枚ずつ引いてボード上に配置していきます。
ウエイトレスやビール納入業者、追加テーブルなどの設備カードを引いた場合は、それぞれ対応するスペースに配置します。
設備カードは、そのラウンドで利用できるダイスやビールの生産量を増やしたり、より多くのお客を呼べるようになるなど、様々な効果を持ちます。
3. ダイスロール&ドラフト
各プレイヤーは4個のダイスを振って、コースターの上に配置します。
コースターから1個のダイスを獲得して、残りのダイスを乗せたコースターを左プレイヤーに渡します。
コースターのダイスが無くなり、全てのプレイヤーが4個のダイスを獲得するまで繰り返します。
4. アクションの実行
各プレイヤーは獲得したダイスを酒場ボードに配置して、順番にアクションを実行します。
ダイスの出目により、選択できるアクションが異なります。
・ダイスを置いたお客にサービスを提供し、カードに示されたお金を獲得する。
・レジからお金を取り出す。
・ビールを受け取る。
・修道院トラックを進めてボーナスを獲得する。
また、お金やダイスを支払うことで、好きなだけ追加のアクションを実行できます。
・お金で酒場カードを購入して、デッキを強化する。
・お金で酒場をアップグレードして、アクションの効果を高める。
・ビールで客引きをして、新たなお客カードをデッキに加える。
5. カードを捨て札置き場に移動
酒場ボードに配置している全てのカードを捨て札置き場に移動して、次のラウンドを開始します。
ゲームの終了
8ラウンドを終えるとゲームが終了します。
ゲーム終了時、自分の全てのカードから勝利点を計算して、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝者となります。
BGGにおける評価
世界中のボードゲーム愛好者が集うBGG(Board Game Geek)におけるランキング・評価などは次の通りです。
タイトル | The Taverns of Tiefenthal |
デザイナー | Wolfgang Warsch |
タイプ | 戦略ゲーム 家族/子供向き |
主な メカニクス | カードゲーム デッキ構築 ダイスロール ワーカープレイスメント 場札の獲得 |
最適人数 | 2~3人 |
原作販売年 | 2019年 |
評判・口コミまとめ
『ティーフェンタールの酒場』を実際にプレイした人の口コミを紹介していきます。
評判の良い口コミ
ルールがそれほど複雑でなく、プレイ時間も短いため遊びやすい。
運の要素と戦略の多様性があり、モジュールごとでプレイ感の違いもあるため、リプレイ性が高い。
全体的に好意的な評価が多い印象でした。
評判のいまいちな口コミ
ダイスロールやカードドローなど、運の要素が大きい。
インタラクションの要素が少ない。
評判の良い口コミと相反しますが、運の要素が大きくてイマイチとコメントされている方が居りました。
ドロー運については、カウンター客の効果でカードを引き直すこともできるため、戦略次第で楽しめる要素かと思います。
生の声(Twitter)
スリーブと内容物
カードサイズと枚数、それに合うスリーブは次の通りです。
カードサイズ:44×68mm
カードの枚数:240枚
スリーブサイズ:ミニユーロサイズ
エラッタ/補足情報
本作に関するエラッタが報告されています。詳細は公式サイトをご確認ください。
日本語版の販売/再販予約情報
2023年5月27日時点で一部ショップにて再販予約が始まっています。
拡張/シリーズ
国内では、本作の拡張/シリーズは発売されていません。
ただし、海外では拡張セットの「The Taverns of Tiefenthal: Open Doors」が発売されています。
新たに4つのモジュールが追加されるため、日本語版の販売が切望されています。
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