
『ヤギたちのダンス』は、山岳地帯で塩を求めて崖を登るヤギたちをテーマにした、駆け引きが熱いタイル配置型のボードゲームです。
プレイヤーは毎ラウンド、手札から1枚の数字タイルを選んで同時に公開し、うまくヤギを進ませて塩場を目指します。
ただし、他プレイヤーとの思惑がぶつかると、ヤギが崖から落ちてしまうことも。失敗すればペナルティ(失点)を受けるため、読み合いや判断力が重要となります。
いずれかのプレイヤーが60点の失点に達するとゲームが終了し、最も失点の少ないプレイヤーが勝者となります。
本作は2004年に発売され、翌年にはドイツ年間ゲーム大賞の推薦作にも選ばれた『Tanz der Hornochsen!』のリメイク作品であり、『ニムト』のボードゲーム版とも称されています。
この記事では、本作のルール概要や遊び方、プレイした方々の評価をもとに、その魅力を徹底解説します。
ヤギたちのダンスの基本情報
本作の基本情報/商品概要は次の通りです。
タイトル | ヤギたちのダンス |
メーカー | アークライト |
プレイ人数 | 2~8人 |
プレイ時間 | 45分 |
対象年齢 | 8歳以上 |
デザイナー | Wolfgang Kramer |
発売日 | 2025年7月18日 |
定価 | 3,520円(消費税10%込) |
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ヤギたちのダンス | ||
2~8人 | 45分 | 8歳以上 |
『ヤギたちのダンス』は、ヤギを断崖に導くタイル配置型ボードゲーム。手札から同時に出した数字を昇順で配置しながら、他プレイヤーとの駆け引きでペナルティを最小限に抑えることを目指します。 |
コンポーネント
『ヤギたちのダンス』のコンポーネント/内容物は次の通りです。

内容物の一覧をみる
・タイル:100枚
・コマ:8個
・ゲーム盤:1枚
・ペナルティ表:1枚
・ルール説明書:1冊
ヤギたちのダンスの概要と遊び方
目的
『ヤギたちのダンス』では、プレイヤーは崖道を進むヤギたちを操作し、可能な限り落とさずに前進させながら、ゲーム終了時のペナルティ(失点)を最小限に抑えることが目的です。
各ラウンドで手札から数字タイルを1枚選び、他プレイヤーと同時公開して、ルールに沿ってタイルをボード上に配置していきます。
配置によってヤギが崖から落ちてしまったり、ワシに襲われたりするとペナルティが発生します。
ゲーム終了時に最もペナルティ点が少ないプレイヤーが勝者となるため、失点をどれかけ回避できるかが勝利への鍵となります。

ゲームの進行
ゲームは複数ラウンドで構成され、毎ラウンド以下のステップで進行します。
1.タイルの準備
各プレイヤーは、1〜100の番号タイルから6枚を引いて手札とします。
さらに、1枚につきペナルティ1点を支払うことで、最大3枚まで追加購入が可能です。

2.タイルの選択と同時公開
手札から1枚のタイルを選び、全員で同時に公開します。
3.タイルの配置
公開したタイルを、数字の小さい順にボード上の列へ配置します。
各プレイヤーは自分のタイルを、ボード上のいずれかの列の最後尾にあるタイルよりも大きい数字でなければ置くことができません。
複数の列に置ける場合は、その中で最後尾タイルとの「数字の差」が最も小さい列を選んで配置します。
もし、すべての列に置けない場合は、最後尾の数字が最も大きい列にあるすべてのタイルを取り除いて、その先頭に自分のタイルを配置します。
4.ペナルティの処理
タイルを置いたマスにマイナス点や特殊アイコンがある場合、通常はそのぶんのペナルティ(失点)を受けます。
ただし、“岩塩マス”のある列が有効(その列に1つ以上のタイルが配置されている)で、岩塩マスが見えている場合、本来のペナルティは受けず、代わりにその数値の数だけペナルティ点を減らすことができます。

- ワシマス:
タイル配置時に即座にペナルティを受ける。 - 塩岩マス:
岩塩マスが見えている限り、ペナルティを受ける代わりに、その数だけ失点を減らす。 - 2枚出しマス:
2枚出しマスが見えている限り、各手番で2枚のタイルを配置する。
5.列の完了とリセット
タイルを配置した結果、その列が最後のマスまで埋まった場合、最後のマスに書かれたペナルティ(失点)を受けます。
さらに、自分が置いたタイルを、上段にある未使用の新しい列の最初のマスに移動し、新たなスタート地点となります。
このとき、元々の列に残った他のタイルはすべて取り除かれますが、その中から1〜2枚を選んで自分の手札に加えることができます

6.手札補充とラウンド終了
手札がなくなったプレイヤーは6枚のタイルを手札に補充します。そして、全員の手番が終われば次ラウンドへ進みます。
ゲームの終了と勝利条件
『ヤギたちのダンス』は、以下のいずれかの条件を満たした時点でゲームが終了します。
- 1.いずれかのプレイヤーのペナルティ点が60点に達した場合
ペナルティトラックの終点(60点)に到達したプレイヤーが現れたラウンドでゲームは終了します。
- 2.タイルの山札が枯渇した場合
補充のためにタイルを引こうとした際、山札が尽きていた場合もゲームが終了します。
ゲーム終了時点で各プレイヤーのペナルティ点を比較し、最終的に最も失点の少ないプレイヤーが勝者となります。

BGGにおける評価
世界中のボードゲーム愛好者が集うBGG(Board Game Geek)におけるランキング・評価などは次の通りです。
プレイヤーの感想・評価まとめ
ゲームに対するボードゲーマーの声や、実際にプレイしたユーザーの感想を紹介します。
Xのツイート
ここでは、本作に関するX(旧Twitter)での投稿をピックアップして紹介します。
・Dance of Ibexes
— さえき さき (@Chan_SaKiii) May 8, 2025
同作者のニムトより戦略性が深まっているけど、ほどよく運要素もあり、初心者にもお勧めできる良ゲー!!
ヤギコマかわいい〜🐐
そしてこの収納考えた人天才では??? pic.twitter.com/ZYhQgneDYM
dance of ibexes
— saki (@saksak3217) January 14, 2024
ニムトのボードゲームって想像つかなかったけど、特殊イベントによってゲーム展開が変わるのが楽しい!これは盛り上がる✨
箱がゲーム&得点ボードになるのが美しくて好き☺️
ミノダイス
強いダイスでも、出目次第では勝てないことも…🎲
そのままならなさが楽しかった~後半悲鳴続出😂 pic.twitter.com/dYkKwnOeA8
プレイヤーの感想・評価まとめ
BGGなどに寄せられている実際のレビューをもとに、肯定的なコメントや否定的なコメントを要約して紹介します。
✅ 肯定的なコメントと評価
6 nimmt!の発展形 | 本作は、人気カードゲーム『ニムト』をベースに、タイル配置や特殊マスといった新要素が加わったことで、戦略性が増しています。 特に、失点する代わりに手札を増やせる「タイル購入」や、ラウンドの流れを変える「2枚出しルール」など、プレイヤーの選択肢が広がった点が高く評価されています。 |
コンポーネントとビジュアルの評価 | 木製のナンバータイルの手触りや、ボード上に描かれたワシや塩岩といったコミカルなアイコンがゲームの雰囲気を盛り上げており、視覚的にも楽しめるという意見が多く見られました。 |
大人数でも盛り上がれる対応力 | プレイ人数が2人から8人まで対応している点も好評です。 とくに大人数でプレイした際には、思わぬ展開や混沌とした展開が生まれやすく、ワイワイと盛り上がれるゲームとして評価されています。 |
ライトなプレイ感と中毒性 | ルールはシンプルで、慣れれば短時間でも遊べるため、ちょっとした合間やパーティーゲームにも最適とされています。 運と戦略のバランスが程よく、つい何度も繰り返し遊びたくなる中毒性があるとの意見も散見されました。 |
❌ 否定的な感想と注意点
ゲーム時間が長く感じられることも | プレイ人数が増えるにつれて1ラウンドごとの処理時間が伸びてしまい、ゲーム全体のテンポが悪くなるという指摘がありました。 |
ランダム性の強さ | 他プレイヤーの選択やタイルの引き運に大きく左右されるゲーム展開について、「自分の戦略がコントロールしづらい」と感じる方もいるようです。 そのため、勝敗が運任せに見える場面が多く、「まぐれ勝ち」になりやすいという意見も見られます。 |
カード版との比較で評価が分かれる | 元となった『ニムト』のテンポ感などを好むプレイヤーにとっては、「ルールが増えて重くなった」「処理が煩雑」といったマイナス評価につながることがあります。 |
カードに合うスリーブ
『ヤギたちのダンス』にはカード型のコンポーネントは含まれていないため、スリーブは必要ありません。
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